合格発表後、私は寒い気温の中、コートを着込み自転車をこいでいた。行き先は、代ゼミの国際教育センターだ。
代ゼミの帰国生コースは国際色豊かで、かなりの刺激を受けた。同じ「帰国生」であっても、出身や滞在期間は
様々で、一人ひとりの個性が滲み出て、いい味を出していた。帰国生特有のノリなのか、人見知りが激しい私でも
皆とすぐに仲良くなれた。互いに受験のライバルでありながら、冗談を言い合う友人であり、真剣に議論を交わす
仲間であった。思考も意見も出身地域も個人単位で異なり、それらの考え方は新鮮で、議論を交わすたびに驚かさ
れ、自らを高める良い刺激になった。
また先生方の力量には感服するばかりだった。解説の分かりやすさと共に、生徒たちが聞き入るような面白い
授業をする。頭に入りやすいので、すぐに自分の力になり、結果として表れるようになった。特に、帰国生に必要な
小論文のための授業やテストは、時事をはじめとする様々な問題やテーマについて深く考察するいい機会になった。
書いた小論文は評価、解説してくれるので、自分の論証力を客観的に計り、工夫して文章力をつけていくことができた。
こうして受験勉強はあっという間に過ぎ、受験当日を迎えた。緊張はしなかった。なぜなら、それまでの学習の蓄積と、
代ゼミの方々が前日までサポートしてくれたから。前日までで、緊張しつくしたから。試験で自分の全力を出せたかど
うかは分からない。だが、それまでの長い過程では全力を出して取り組んだ。その過程があるからこそ、結果が形とし
てあらわれたのだ。
私はそのことを深く噛み締めながら、お世話になった先生方に合格報告をするために全力で自転車をこぎ、代ゼミへと向かった。
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